むつ市の大湊といえば海上自衛隊が有名ですが、旧軍の時代から海軍と結びつきが強い土地でした。
そんな大湊に向かった私の目的は2つあります。
海上自衛隊の艦船を見ることと、日本最北の「下北駅」に行くことです。
(大湊への道中通った田名部道)
(道中、目の前に広がる陸奥湾)
青森市内から2時間、車を走らせむつ市に到着しました。
途中コンビニでリンゴを購入し、青森のおいしいリンゴに感動しました。
青森のリンゴと一括りにされますが、いろいろな品種があることを知ることができました。
そうこうしているうちに、本州最北端の駅「下北駅」に到着。
大湊線の駅の1つである下北駅は、大湊線の終着駅ではなく、大湊線の終着駅は大湊駅になります。
下北駅には恐山行きのバスもあります。
駅前にはホテルが1件、ガソリンスタンド、ラーメン屋があり、地方の駅とはいえ大湊駅と比べると栄えていました。
大湊線は野辺地町からむつ市の大湊駅までを結ぶ路線です。
管轄はJR東日本で、路線距離は約60キロです。
電化区間はなく全線非電化ですが、最高速度は85キロ出すことができます。
大湊線は海岸沿いを走る平坦路線でカーブや駅数が少なく、高性能なキハ100形車両が走っているため高速走行が可能になっています。
ただ、冬季間は強風や大雪、倒木のため運休が頻繁に起こる路線でもあります。
そのため野辺地から大湊までバスによる代替輸送が行われています。
大湊線の見どころはなんといっても陸奥湾で、有戸駅から吹越駅までの約6キロの区間は見どころポイントの1つでもあります。
・北洋館
現在は旧海軍や海上自衛隊大湊地方隊の資料館になっています。
北洋館は大正5年旧日本海軍の士官社交場として建設されました。
現在は資料館として使われていますが、建物自体が大変貴重なものです。
外装には、釜臥山から採石された安山岩を用いて建設されています。
日本建築学会から大正昭和期の名建築物620件の内の1つです。
大湊地方隊の一角に建てられていますが、入場は無料で広く一般にも公開されています。
・弐番館
市民の学習活動と交流を目的とする施設となっていますが、こちらにも旧海軍の資料が展示されています。
弐番館もまた、建物自体が貴重なものとなっています。
大正4年に海軍大湊要港部の士官官舎として建設されました。
・旧大湊水源地水道施設
明治35年、旧海軍大湊水雷団の艦船補給用水確保のため、水源地公園内に建設された施設です。
近代水道施設としての歴史的価値は高く、国の重要文化財に指定されています。
重力アーチ式石造堰堤『沈澄池堰提』は現存するものとしてはとても珍しい造りをしています。
水源地公園は、春は桜、夏はアジサイ、秋は紅葉、冬は雪景色と年間を通して自然と親しめる公園です。
・旧大湊水源地水道施設
明治35年、旧海軍大湊水雷団の艦船補給用水確保のため、水源地公園内に建設された施設です。
近代水道施設としての歴史的価値は高く、国の重要文化財に指定されています。
重力アーチ式石造堰堤『沈澄池堰提』は現存するものとしてはとても珍しい造りをしています。
水源地公園は、春は桜、夏はアジサイ、秋は紅葉、冬は雪景色と年間を通して自然と親しめる公園です。
下北駅、大湊駅へ立ち寄り、大湊の海上自衛隊の船が見たいということで宇田児童公園広場にやってきました。
こんなにも間近に海自の艦船を見ることができました。
1886年の海軍条例により全国に5つの海軍区を定めました。
大湊は第5海軍区に属することになりました。
海軍区の鎮守府(司令部)は、北海道の室蘭に内定していましたが、室蘭は太平洋からの攻撃に弱いということで、大湊に変更になりました。
大湊は陸奥湾内の東北側に位置しており、津軽海峡以北の日本海域をにらむ大きな内海となっており、地理的に重要な位置にあります。
しかしこの時、大湊には鎮守府は設置されず、横須賀鎮守府配下の水雷団が大湊に配属されることになりました。
日露戦争を経験した日本は、北方警備の重要性を認識しました。
そこで大湊水雷団を大湊要港部へと昇格させ北方海域防衛の要としました。
1941年太平洋戦争が迫る中で、要港部から大湊警備府へ昇格しました。
太平洋戦争では海軍の千島防衛の拠点となり、第5艦隊への後方支援や海上護衛、潜水艦対応などに従事しました。
大湊の海軍部隊は、1942年(昭和17年)ミッドウェー海戦の際、米軍の注意を引くための攻撃部隊として大湊から出航しています。
終戦後は旧海軍の大湊警備府は廃止されますが、1953年海上自衛隊の大湊地方隊として復活し、この時大湊に地方総監部を設置しました。
むつ市は大湊が有名で海沿いの街というイメージがありますが、なんといっても外せない観光スポットが山の方にあります。
全国的に有名な恐山です。恐山は硫黄が立ち込め酸性の土壌であるため荒涼とした風景が広がっています。そんな景色は地獄に例えられています。
風車がカラカラとまわり、夏なのに草一つ生えていない土地は、やはり異質です。
そして、恐山にある宇曽利山湖は異様なほど透き通っており、白浜が広がっています。
湖なのですが、とてもきれいな海にも見えます。この白浜が極楽に例えられています。
このように恐山は地獄と極楽が隣り合っているパワースポットでもあります。
イベント名 | 海軍と共に歩む街「大湊」 |