青森県は日本海、太平洋、陸奥湾や津軽海峡と3方を海に囲まれた全国でも珍しい県です。そしてそれぞれの海によって異なった表情が見られ、海のスポットやグルメも様々です。
今年2018年もこの「海と日本プロジェクトin青森県」で、青森県内の様々な海を取材しました。その中でも特に素晴らしかった海に関する情報を今回は厳選してご紹介させていただきます。
青森県内在住の方はもちろん、まだ青森県の海へ訪れたことがないみなさんへも参考になれば幸いです。
▲青森県の日本海といえば、北は津軽半島の先端の竜飛岬から、南は鯵ヶ沢町や深浦町と広大に分布しております。その中でも特に絶景のスポットといえば、深浦町の「千畳敷海岸」でした。自然の造形とは思えないほど美しい奇岩が広がり、どこまでも広大で穏やかな日本海を楽しむことができます。
「津軽の殿様が、ここで畳を千枚も敷いて宴を開いた」という伝説からその名がつけられた千畳敷海岸。秋田県とも隣接したこの地域の海をぜひ、実際にご覧ください。
参考記事→【日本海を楽しもう】「ヒラメの漬け丼」と「千畳敷海岸」を巡る、バイク女子の旅!
▲八戸市の館花岸壁で毎週日曜日の早朝に開かれている巨大な朝市。それが「館鼻岸壁朝市」です。全長800mの岸壁をフルに使った朝市に訪れる人は毎週3万人。立ち並ぶお店も300店以上と、まさに日本最大級の朝市です。
朝に水揚げされた新鮮な魚介類はもちろんのこと、様々な飲食店やイベントも満載の「なんでもあり」の朝市なので、毎週訪れても飽きない素晴らしい内容です。八戸市に在住の知人が「見れば感動するよ!」と言った言葉は間違いではない、本当に感動モノの海のイベントでした。
参考記事→【日本最大級】八戸市に日曜日だけ出現する「館鼻岸壁朝市」が想像以上にデカかった!!
「本州最生涯の地」とも呼ばれる尻屋崎。下北半島の最北東に位置するこの岬は、私が大好きな海のスポットです。どこまでも広がる海岸線に異国のような情処を感じ、津軽海峡と太平洋が交差する水平線に目を奪われ、時間を忘れてこの場所に居たいと思ってしまいます。
自由気ままにこの地で生きる天然記念物「寒立馬」たちはもちろん、尻屋崎のシンボルとも言える「白亜の灯台」がなんと今年2018年から「内部を初公開」してくれたことには感激しました。
およそ150年ほど前に建設されたという内部の二重レンガ構造を確認できたこと、灯台の上から見た海岸線の造形美は目に焼きつく美しさでした。
参考記事→「海の絶景を楽しめる美しい灯台」が内部を初公開!!「尻屋崎灯台」に登ってみよう!!
毎年5月下旬から6月下旬まで、陸奥湾には野生のカマイルカたちが群れをなしてやって来ます。最もイルカたちを確認できるのは6月上旬から中旬にかけて。
陸奥湾のカマイルカたちの生体を研究されている、青森大学薬学部の清川繁人教授と共に、今年は私も初めて陸奥湾のイルカたちを観察しに同行させていただきました。
運よくイルカたちの群れに会うことができて、目の前で大ジャンプも見せてくれたカマイルカ。まるで海鳥に挨拶をするかのような行動も確認できて、まさに青森県の海の素晴らしさを実感した瞬間でした。
参考記事→イルカたちがやって来る陸奥湾の環境を、これからも守るために
子供の頃からよく遊んでいた身近な海、青森市の浅虫地区の海岸。この地区は「サンセットビーチあさむし」と呼ばれ、その名の通り美しい日没の光景を見ることができます。
しかし実際に日没の瞬間を見たことがなかったので、今年の夏には日没の瞬間までしばらく待機してみました。その結果、まさに最高のサンセットに巡り会うことができました。
様々な思いが交差する日没の時間を楽しみたいなら、サンセットビーチあさむしへ向かうのが間違い無しです。
参考記事→「サンセット」を眺めたいので「サンセットビーチ浅虫」で夕日を待ってみたら最高すぎたぞ!
海運の拠点として栄えた野辺地町。日本国内でも最古とも言われる石で作られた常夜燈が残る、野辺地漁港内の公園。この公園内に今年から新たに「北前船みちのく丸」が仲間入りしました。
江戸時代から明治時代にかけて、日本海海運の主力となって活躍した北前船を復元したもので、全長はなんと32m。復元する為に全国から16名もの船大工が終結したそうです。
歴史的にも重要な最古の石の常夜燈と、海の歴史を現代に伝える貴重な北前船がコラボしたこの海の光景に、私は感動してしまいました。
青森県内だけではなく、海運の歴史を現代に伝える貴重なスポットとしては、間違いなく全国トップレベルのスポットだと思われます。
参考記事→【希少すぎ注意】野辺地町の「常夜燈公園」が北前船「みちのく丸」とコラボ。とんでもないスポットになっていた。
先にも申し上げました通り、青森県は3方を海に囲まれた珍しい県です。しかも、ただ海に囲まれているだけではなく、まさに海と共存してきた県、これからも共存していく県であるということを、実感しながら取材して歩いた一年でした。
また、青森県の海は「海運の歴史」「神秘的な伝説」「これから考えなければいけない課題」と様々なこと学ばせてくれる先生のような存在であると、海を取材する度に感じました。
過去に訪れたことのある海のスポットにまた訪れてみれば、また新たな発見がありました。まるで扉をひらけば、また次の世界がそこに広がっているような。実に奥が深い、青森県の海。
この海をこれからも大切にし、海と共に歩んでいきましょう。
イベント名 | 【総まとめ!】2018年に私が取材した中で素晴らしかった青森県の海の情報厳選!! |
海が大好き。魚介類も大好き。3つの海に囲まれた青森県内を旅し、写真撮影と取材に情熱をかける男。海のことを考えると夜も眠れない