今年度の「海と日本PROJECT in 青森県」の活動として、夏季に行われた「私の海 ワークショップ」
その際に講師を担当していただいたのが、青森市を中心に活動中の「Artstudio tete(アートスタジオ テテ)」代表「石岡有佳子(いしおかゆかこ)さん」
「私にとって海とは、つなぐもの」という実に深いお答えをいただいた石岡さんに、今回は特集インタビューをさせていただきました!
青森市在住の石岡有佳子さん。メールにて取材をさせていただきました内容を、Q&A式ご紹介させていただきます。
Q.さっそくですが、好きな「海の食べ物」はありますか?
石岡さん:「牡蠣」「海ぶどう」「イカ」「帆立」「海藻類」「お寿司」などなど、海に関する食材は好きなものが多いですね。
Q.「海に関する思い出」で、なにか面白いエピソードはありますか?
石岡さん:最近、息子と浜辺で遊んでいたら「これは珍しい貝なんだよ」と言って、通りすがりのおじいさんが貝をくれたんです。「へぇ~」なんて言いながらそのおじいさんにお礼をして、 また浜辺でしばらく遊んでから帰ろうとしたときに、息子がもらった貝を海に「ないない」して帰りました。 あと、思ったより海の水が冷たかったのか、息子の鼻からは大量の鼻水が出てました(笑)
Q.「Artstudio tete」では、普段どのようなご活動をされているのですか?
石岡さん:幼児、児童を対象とした創作、鑑賞活動を中心に活動を行なっております。これまでの活動としては、青森藤こども園、社会教育センターでのイベント、保健大学の発達保障研究会の講座など、ご依頼いただいた様々な方に創作を楽しんでいただけるように、ワークショップを企画運営してきました。
石岡さん:また、コロナ禍の影響を受けてイベント等自粛の際には、青森市内の幸畑団地地区で活動する「幸畑ヒルズイノベーション」の方による「休校に伴い、自宅待機をしていた子どもたちのための活動」に、「自宅でも簡単につくれる創作キット」を提供するという形で参加させていただきました。
Q.「Artstudio tete」を起業するきっかけを教えてください
石岡さん:漠然と好きな「美術」に関係する仕事をしていくと決めていました。美術に関することを選択してきた中に、青森県立美術館でエデュケターとして働いたことが1番のきっかけになっていると思います。 様々な美術や教育について深く考えるようになり、たくさんの方々と交流できたことで、起業の道を決意しました。
「自身の創作体験、特別支援学校、高等学校での常勤講師として働いた教職経験、放課後こども教室の指導などの経験から学んだことを生かした、学校では体験できないような創作活動」を提供することや、提供した創作体験を通して生きる力を伸ばすことをねらいとして、「Artstudio tete」を立ち上げました。
本年度「海と日本プロジェクト関連事業のワークショップ」として「私の海」の講師を初めて担当された石岡さん。
新型コロナウイルス対策などをしつつ、ワークショップを開催されたご感想などをお聞きしました。
Q.先日開催された「私の海」ワークショップ、子供たちの様子はどうでしたか?
石岡さん:最初は「なにを描こうか」と迷っている子どもたちも、道具の使い方を聞きながら試行錯誤し、 徐々に集中して絵を描いていく様子が嬉しかったです。 また、完成した作品を持ち帰りたいという子どももいて、作品への愛着を持ってくれたことを感じました。
Q.子供たちはどんな「海」を描きましたか?
石岡さん:家族で海へ行った楽しかった思い出や海を大切に思う気持ちで溢れた作品を描いてくれていました。青森市内だけでなく、夏泊半島、平内町、種差海岸など、県内広域の海が描かれてました。
Q.石岡さんご自身のご感想を教えてください。
石岡さん;参加したお子様から、「楽しかった!」「また、参加したい!」という感想をいただき、 とても嬉しかったです。 これまでにもワークショップの企画運営を行っていますが、1回1回その時でしか感じられないことや、表現できないものもあり、いつも一期一会の気持ちで取り組んでいます。 今回も、十人十色の「楽しい」という機会を提供することができて良かったです。
石岡さん:また今回の取り組みの様子を「海と日本PROJECT in 青森県」の番組やYouTubeで放送していただき、参加者の方も大変喜んでおり「何回も観た」という報告を受けています。創作中の様子を見て、「子どもたちがすごく楽しそう!」、「青森でもこういう体験ができるの!?」など、様々な感想もいただきました。
今後も「様々なアート体験」の機会を提供できれば、と改めて感じたワークショップでした。
青森県内で放送された「海の日インタビュー」のCMにもご出演された石岡さん。
その際に、「あなたにとって海とは?」という質問に対し「海はつなぐもの」とお答えされてました。
Q.「海はつなぐもの」という理由を詳しく教えてください。
石岡さん:「海」と聞いて、すぐにイメージしたことは「いろいろな国や県をつなぐもの」だと思ったからです。 海は時々、天気が荒れたりして怖いこともあるけれど、遠くに離れた友人たちのところと何かしら繋いでくれているなぁと思いました。
石岡さん:身近なエピソードとしては、息子と海に遊びに行くことで「ママと遊びにきた場所」として思い出を繋いでくれたらと思います。私にとっても、息子と海に遊びに行ったことが思い出になります。私自身も小さい頃に母に連れてきてもらったことを、よく思い出します。
Q.「Artstudio tete」の「青森県の海に関わる活動」として、これからやってみたい事業などがあれば教えてください。
石岡さん:「海を身近に感じる活動」をすることは「青森県の良いところを見つめ直す」いい機会だと思います。アート活動の一環で「自分なりの考えをもつ」ということを大切にしているので、自分たちが住む場所や魅力について改めて考え、 もっと自分たちの住む環境を大切にできればいいなと思います。貝殻やシーグラス、流木、そんな「海岸の漂流物」を使って作品づくりをするのも面白そうですよね。
「海はつなぐもの」という石岡さんの言葉の中には、本当に様々な「思い」や「願い」が込められていたようです。
海という身近な自然環境の中に「アート」を見つけ、それを体験する機会を作ってくれた石岡さん。「Artstudio tete」の若き代表が、これからどのようなアート体験の場を生んでくれるのか、楽しみですね!!
「Artstudio tete」公式ページ:https://www.artstudio-tete.com/
Facebookページ:https://www.facebook.com/artstudio.tete.ws.aomori/
※記事内には一部、2020年以前に活動されたワークショップの写真も含まれております。
イベント名 | 【インタビュー】アート体験で「私の海」を見つめ直そう!「Artstudio tete」代表「石岡有佳子さん」 |
故郷の青森市を拠点に写真家&ライター活動をしている。季節に関係なく全身で海を感じ、海産物に囲まれていると幸せを感じる。