レポート
2019.09.26

【海の絶景】白鳥が飛来する平内町の浅所海岸で見られる「早朝の絶景」とは!?

陸奥湾に面した青森県平内町は、ホタテの養殖業が盛んであると共に、数々の歴史のある町です。そして四季折々の海の美しさが楽しめることでも有名です。

海といえばどうしても「夏」というイメージが定着してしまいがちなのですが、平内町の場合は「冬」も海を楽しめるのです。その理由の一つに「冬の使者」とも呼ばれる「白鳥」が毎年飛来することが大きく関係しているそうです。

⬛︎浅所海岸の朝

平内町の小湊駅から4kmほど海に向かった場所にある「浅所海岸」

青森県内でも有数の「白鳥飛来地」として超有名な海岸であるここは、10月末~春先まで、毎年800羽ほどの白鳥やカモなど、たくさんの渡り鳥を見ることができるスポットです。

浅所海岸は「小湊のハクチョウおよびその渡来地」として、国の特別天然記念物にも指定されているそうです。

昨年末から今年の春先にかけて、白鳥たちの写真を撮影する為に、私も随分とこの海岸へ足を運びました。

浅所海岸が特に幻想的な姿を見せてくれるのは、実は「早朝」です。

夏泊半島の東側に位置するこの海岸。ちょうどこの浅所海岸の向こう側に太陽が昇ってくるので、条件が良ければ素晴らしい朝日を見ることができます。

私が到着した頃はまだ薄暗かった海岸も、次第に東の空が明るくなってきました。

そしてついに、雲の隙間から赤い光が輝き始めました。空の色が幻想的に変わっていく「マジックアワー」の始まりです。

白鳥たちも朝の気配を感じ始めたのか、動きが活発になってきました。海の色もオレンジ色に染まり始め、目の前の光景が夢のようにも感じてきます。

⬛︎燃え上がるような海岸

朝日が水平線から顔を出すと、浅所海岸は一気に燃え上がるような光景となります。

この日はとても条件が良かったので、最高の朝日となりました。が、これで朝から快晴でしたら、どんなに素晴らしい光景になるのだろう?と想像してしまいます。

⬛︎ハクチョウの町フォトコンテスト

平内町では毎年冬に「ハクチョウの町フォトコンテスト」というものを開催しており、渡来地の景観やハクチョウの表情を収めた1枚、人と白鳥の触れ合いの1枚、など毎年たくさんの作品が応募されるそうです。

その中で、2018年度に行われた「第5回 ハクチョウの町フォトコンテスト」において見事「最優秀賞」に輝いた作品がこちら。

作品名「光を浴びて」 撮影者:金田 智樹 さん

雲の隙間からの光を浴びた2羽の白鳥が飛来する姿を見事に撮影されたこちらの作品。さすが最優秀賞!と思える、実にお見事な1枚ですね!

撮影者は、弘前市に在住の金田さん。2019年2月に平内町の旧・浅所小学校で行われた表彰式で、金田さんと初めてお会いしました。(ちなみに私は佳作で入賞。笑)

金田さんは浅所海岸に白鳥の写真を撮りに通い4年目。最優秀賞の作品は、3時間前から撮影のスタンバイをされていたとのこと。さすがです。

(以下:金田智樹さん談)

白鳥撮る時は、近場の砂沢溜池や藤崎町の白鳥広場にいつも行ってました。 以前から浅所海岸は白鳥飛来地ということは知っておりましたが、弘前市からは遠いこともあって、冬は行ったことありませんでした。 白鳥シーズンに初めて行った時はロケーションの素晴らしさに感動して、もっと早くから通えばよかったと思ったくらいです。白鳥、日の出。そして対岸の風車、漁船等、写真を撮るのにすごく魅力的なものが多く感じました。 だから冬でも往復約140km通ってしまいます。弘前市からだと少し遠いので、浅所海岸に行くときはいつも日の出の1時間前に着くようにしております。


真冬の早朝、日の出前から浅所海岸へ行くのは、なかなか大変かもしれません。しかしいざ朝日が顔を出せば、こんなに素晴らしい海の絶景を楽しむことができる魅力的なスポットなのです。

皆さんもぜひ今年の冬は早起きをして、浅所海岸まで足を運んでみませんか? もしかしたら「最高の1枚」が撮影できて、気持ちの良い1日をスタートできるかもしれませんよ?

イベント詳細

イベント名【絶景】白鳥が飛来する平内町の浅所海岸で見られる「早朝の絶景」とは!?

レポーター紹介

ハリヤマ カズキ

「海と日本プロジェクトin青森県」の特派員として、フォトグラファー&ライター活動をしている。海のことを考えると眠れないのは海のせい? 

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