レポート
2019.09.27

【海の情景】何気ない日常の中に幸せを探す。自然と人が共存する青森県

普段、何気なく見ている風景であっても、そこに人の気配があるだけで、なんとなく幸せな気持ちになりませんか?

海によく写真を撮りに行く私は、誰もいない風景も好きですが、人の気配がある風景の方が「情景」のような気がして、写真としては好きだったりします。

⬛︎野辺地町の港にて

夏のある日のこと。台風が去ってその名残のぶ厚い雲が陸奥湾を覆っていた日でしたが、友達のユリちゃんを誘って海へドライブに向かいました。

行き先は、陸奥湾に面した野辺地町。この町の漁港には「みちのく丸」という、復元された巨大な北前船が陸上げされて展示されてました。

北前船は江戸時代から明治時代にかけて、日本海の海運の主力となって活躍していた船なのだそうです。

全長はなんと32.0mと巨大なもので、載貨重量150t、帆柱までの高さが28m。帆船なのでエンジンなどの動力はありませんが、木造の船としての迫力はかなりのもの。

「こんな大きな船が展示されていたなんて、知りませんでした」とユリちゃんも感動しておりました。

普段は通過してしまうような場所であっても、ふらっと訪れてみると、実はすごく海の歴史が深い穴場だったりします。

もしかしたら、まだまだ知らない海の秘密が感じられる場所が、青森県内にはあるのかもしれません。

⬛︎十和田市の喫茶店へ

海のある野辺地町から南下し、十和田市へ。地元の方がおすすめしてくれた、老舗の喫茶店へ足を運んでみました。

訪れたのは、三本木高校のすぐ近くにある喫茶店「WEST 5」

ログハウス風の店内に入ると、老舗らしさが感じられるテーブルや建具など、とてもノスタルジックで上質な空間が広がっておりました。

天井も吹き抜けでとても高く、梁が見えてすごくかっこいい。初めて訪れたお店でしたが、雰囲気がとてもツボにハマりました。

ユリちゃんが注文したのは、海産物をたくさん使ったパスタ。

そして、お店のイチオシだというピザも注文。どちらも間違いなしの美味しさで、大満足でした。

喫茶店で何気ない会話をし、ゆっくりと時間が流れる。貴重な時間です。

いつも何かと忙しく生きてしまって、つい「余裕が無い」とか「時間が欲しい」なんて言ってしまいがちではないでしょうか?

時間は無いのではなく、自分で作るものじゃないかな。とコーヒーを飲みながら、何気ない会話の中から感じられました。

海の幸を使ったパスタもとても美味しく、コーヒーの豆も販売しているこの老舗の喫茶店。 海のドライブの際にはぜひ立ち寄りたいお店です。

・「WEST5(ウエストファイブ)」青森県十和田市西五番町16-5

⬛︎海から山へ

この日のラストはユリちゃんの希望で、十和田市中心街から山手へ入り、奥入瀬渓流へ向かいました。

海から街へ、そして山へ。青森県内は海と山がとても近くて、たった1日だけでも随分と様々な自然を満喫できます。

長く厳しい冬としても有名な青森県。しかし八甲田山に降り積もった雪は地に溶け、大地を潤してくれる資源となります。

それがやがて陸奥湾に流れて行き、海の生物にとっての栄養となります。この奥入瀬渓流の水もまた、やがて海へ流れていくのでしょう。

そんなことを時々、ほんの少しだけ思い出して、自然と向き合ってみませんか? 自分の中で欠けていた「何か」が、見つかるヒントになるかもしれませんよ。

何気なく見ている風景であっても、そこに人の気配があるだけで、なんとなく幸せな気持ちになりませんか?

海をはじめ「自然と人間は共存している」という世界を写真で表現するのが、私は好きなのだと思います。

イベント詳細

イベント名【海の情景】何気ない日常の中に幸せを探す。自然と人が共存する青森県

レポーター紹介

ハリヤマ カズキ

「海と日本プロジェクトin青森県」の特派員として、フォトグラファー&ライター活動をしている。海のことを考えると眠れないのは海のせい? 

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