レポート
2021.10.03

あぁ尻屋崎 〜アヴェとバイクと、親子の時間〜

「本州の最果て」とも呼ばれる、青森県東通村尻屋崎。

青森県の中でも「私が特に好きな海スポット」と思っている地で、毎年1度は足を運んでおります。

■いつも変わらぬ尻屋崎

尻屋崎。生まれて初めてこの地を訪れたのは、小学3、4年生の頃だったと思います。

親と共に車でやって来て、地図を見て「ここから先はもう、海しかない」と教えてもらいました。

まるで、世界の果てまでやって来たような、そんな誇らしい気分になりました。

それから早25年ほど。

18歳でオートバイに乗り始め、一番最初に「ロングツーリングをしたい」と思いたって向かったのが、やはりこの尻屋崎でした。

本州最果ての海は、いつも、どこか異国離れした光景のような。

それでいて、いつも変わらないで「おかえり」と待っていてくれるような。そんな時間が流れてます。

■そして、アヴェさんに出会った

 そしてやって来た、2021年秋の尻屋崎。

海を眺める一人の男性と出会いました。

彼の名前は「アヴェマナヴさん」

むつ市在住のアヴェさんは、インターネットショップで海産物などを販売する「阿部商店」を営むお方です。

前からTwitterの方でやり取りをさせていただき、何度か「海と日本PROJECT in 青森県」の記事にもご登場いただきました。

実際にお会いしたのはこの日が初めて。

アヴェさん「新型コロナウイルスに、8月の豪雨被害に、下北半島の経済、観光もまた、非常に厳しい状況が続いてます。なんとか地元を盛り上げる活動がしたいですね」

そんなことを話しながら海を眺めるアヴェさん。

海に関わり、海と共に生きる彼にとってもまた、この下北半島はかけがえのない場所なのです。

■海を楽しむ、親子の時間

そしてこの日は、私の妻と息子も一緒に遊びに来てました。

赤ちゃんの頃から遊びにきている尻屋崎。周りにあまり人も居なくて、息子もたくさん走り回れる場所です。

岩の隙間に何か、面白い物を見つけたのか? それとも、カニやヤドカリなんかを見つけたのか?

子供にとって、海はまるで先生のように、優しく色々な経験をさせてくれる場所です。

もし息子が将来、この尻屋崎を「お父さん、お母さんと一緒に遊びに行った場所」と思い出して、一人で来ることがあれば。

その時にも、変わらないこの海が、ここにあればいいなと思いました。

そしてこの日は「寒立馬(かんだちめ)」は、ずいぶんと遠くにぽっつりと見えるくらいで、海のそばには居ませんでした。

ちょっと寂しかったですが、元気でよかった。

そして海から戻ると、そこにアヴェさんの姿はもうありませんでした。

バイクだけを残して、颯爽と消えたアヴェさん。

「アヴェさん、またいつか、ここで」

アヴェさんが置いていった「私のバイク」を眺めながら、そう思いました。

イベント詳細

イベント名あぁ尻屋崎 〜アヴェとバイクと、親子の時間〜
\ 記事をシェアしよう /
X LINE ニュースを共有

関連リンク

八戸前沖さば 不漁ピンチから生まれた新商品
レポート
2024.10.31

八戸前沖さば 不漁ピンチから生まれた新商品

先人たちから引き継いだ育てる漁業・海峡サーモン
レポート
2024.10.31

先人たちから引き継いだ育てる漁業・海峡サーモン

ページ内トップへ