青森県に住んでいると、常に身近にあるような、海辺の光景。
その日常の中に、新たな発見があるかもしれません。
今回は海のすぐそばにある、素敵なスポットをご紹介いたします。
とある秋の日。夕陽が沈みかけた頃に訪れたのは、陸奥湾に面した野辺地町。
下北半島の入り口ともいえるこの地にある海辺のスポットが「常夜燈公園(じょうとうこうえん)」です。
公園内には人工芝が敷かれたエリアもあって、子供たちが安心して駆け回ることができそうです。
この日も、近所の子供たちがたくさん遊んでいる姿が見えました。
公園内にはベンチ、テーブルなども各所に設置されてます。
ここで海を見ながらランチをしたり、休憩するのも楽しいひと時でしょうね。
さて、この公園の名前の由来となっているのがこちら「浜町の常夜燈」です。
盛岡藩の日本海航路への窓口として賑わっていた野辺地町。
この町の港へ夜、入港する船の目印となっていた、現在の灯台の役割をしていたものです。
現存する石の常夜燈の中では「極めて古い」とされるこちらの常夜燈。海と人間の歴史を現代に伝える、貴重なものなのだそうです。
夜になると付近はライトアップされるので、とても神秘的な光景を見ることができます。
常夜燈公園に存在する重要な建造物がもう一つ。
その名は「復元北前型弁才船みちのく丸」通称「北前船」です。
北前船は江戸時代から明治時代にかけて、日本海の海運の主力となって活躍していた船。
こちらの船はそれを復元したもの。全長はなんと32.0mと巨大なもので、載貨重量150t、帆柱までの高さが28m。
帆船なので、エンジンなどの動力はありません。
今では珍しくなってしまった木造の帆船は、やはり存在感があります。
世界でも名高い日本人船大工たちの技術が結集されたもので、この船の存在自体が重要な文化財となっているようです。
とっぷりと暮れかかった陽の海を見ながら、しばらく時間を忘れてボーッとしてしまいました。
そらも次第に色を変え、今日1日のことを振り返る時間です。
色んなことがあったけど、今日も1日、元気に生きれたなとか。そんなことを考えました。
公園で遊んでいた子供たちも、一人、また一人と家に帰っていきます。
この地に生まれ、物心つくまえから当たり前に存在している「海辺の光景」は、もしかしたら貴重な時間なのかもしれません。
イベント名 | 【暮れていく陽を眺める時間】野辺地町 常夜燈公園 |