虹のマート 百年続く市場を目指して 弘前駅から歩いてすぐのところに、昭和31年から続く食品市場「虹のマート」さんはあります。
弘前市に住んだことのある方は誰しも訪れたことのある、または聞いたことのある場所なのではないでしょうか。
そんな歴史ある、弘前の食の玄関・虹のマートさんにお邪魔してきました。
株式会社 生き活き市場
〒036-8003 弘前市大字駅前町12番地1
営業時間 8:00~18:00
定休日 毎週日曜日
電話番号 0172-32-6411
店舗一覧
・めんの店 アキモト
・鮮魚 おのき
・鮮魚 小川鮮魚店
・まぐろ 源ちゃん
・青果 いした
・塩干物 石崎
・海産食品 ハマダ
・焼魚 浜のかあちゃん
・焼魚 おのき
・おかずや弁当 ハマダ
・惣菜 八百屋 GOHAN
・惣菜 わしお
・海産乾物 いいむろ
・乾物 武田
・和菓子処 星山僚野商店
・ベーカリー パン・ド・カンパニュー
・ヒロサキフラワースタンド
・桜紙業包装用品
・千葉商会
・やきとり美加美(7/22オープン)
どれも弘前市や近隣市町村のお店ばかりが並んでいます。
中には、今年3月に惜しまれながら閉店された弘前中央市場から移転してきた店舗もあります。
この日お邪魔したのは木曜日の朝9時です。それにもかかわらず、店内はお客さんが絶えず訪れていました。今回案内していただいた専務取締役の浜田さんによると、「これでもすいている方かな」とのこと。
こちらでは200円のお買い物につき1枚シールがもらえるのですが、シール2倍デーである火曜日と金曜日、またお休みの方が多い土曜日などはもっとたくさんのお客さんが入っているそうです。
▽県内の魚介類を多数取り扱う「鮮魚 おのき」さん
こちらのおのきさんでは、県内各地でとれた新鮮な魚介類が並んでいます。
なんと毎朝店主自ら青森の漁港へ直接出向き、その日とれた新鮮な魚介類を仕入れてくるのだそうです。
近隣の市場に仕入れに行き、それを売っているというイメージでしたが、直接漁港へ行って仕入れているとは驚きました。
そのため、より新鮮なものを買うことができます。 お店には丸ごとのお魚たちが並んでいますが、お客さんの希望に合わせてさばいてくださいます。
もちろんそのまま買うこともできます。
この日はイカメンチのためのイカがお目当てだったのですが、おのきさんのおかあさんに相談しながら骨と内臓を取り除いていただきました。
自分でさばけるかな…と内心ドキドキしていたのでとても助かりました。
「こんな料理にしたいんだけど、どれがいいですかね~」とお話ししながらお買い物できるのもこうした市場ならではです。
笑顔が素敵な、お話しするだけで元気をもらえる名物おかあさんです。
イカメンチなら皮つきで作った方が見た目がきれいだよ、とアドバイスをいただきました。とてもほっこり。
▽味付けが抜群「塩干物 石崎」さん
津軽地方の郷土料理である身欠きにしん。このあたりでは乾物の堅い状態で売られているのをよく見かけるのですが、こちらの石崎さんでは半生の柔らかい状態の身欠きにしんが頂けます。半生で食べられるのは本当に珍しいそうです。少し味見をさせていただくと、臭みがなく程よい塩加減で、ごはんにもお酒にもよく合いそうな味付けでした。何が入っているかは企業秘密だそうです。
身欠きにしんのほかにも、にしんの飯寿司や切込みなどもありました。幼いころ食卓でよく見かけたものばかり。このあたり独特の食べ物だったということを当時は知りませんでした。県外の人や、おなじ県内でも南部地方では馴染みがないのでお土産などにもよさそうですね。
▽ここでしか出会えない野菜も!「青果 いした」
弘前市内の野菜も多く取り扱っているこちらは「青果 いした」さん。
青い実のまま食べる「グリーントマト」や、クセはないけど栄養満点な「おかひじき」など、珍しい野菜にもたくさん出会えました。
こちらのいしたさん、張り紙にも書いてある通り500円以上のお買い物でなんと市内へ配達をしてくださるのです…!
浜田さんに教えていただき、「えっマジか???」と何度も見ましたが、本当でした。
電車や自転車で訪れる方も多い弘前駅前で、これは本当に嬉しいサービス。
大きなスイカやメロンを買いたい、けど持ち帰るの無理だな~とあきらめる必要がありません。
年配の方や、子ども連れの方にも嬉しいのではないでしょうか。
▽まぐろ一筋「まぐろ 源ちゃん」
こちらはその名の通りマグロ屋さんです。 美味しくてお手頃で、柵で買うにはこの店一択だと教えていただきました。
マグロの赤身、中落ち、カマなどなど様々な部位ごとに売られていて、中にはこんなものも。
ぎょぎょぎょ。こちらを見ている…!
見た目はドキッとしますが、マグロの目玉はビタミンB1、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA、コラーゲンが豊富で栄養価が高い部位です。
また通の中では、目玉は「魚の王様」と言われ体にいいだけではなく味も絶品と評判の部位だそうです。
おいしいだけなく、栄養も豊富で「目の健康」にも良いのが特徴です。レシピを検索すると煮物がよく出てきます。いつかチャレンジしてみたいです。
まぐろ専門店と言ってもほかのお刺身たちもあります。夢の船盛りを注文することもできるそうですよ!お誕生日やお祝い事に良さそうです。
個人的にはお魚をさばいているお店の方の手さばきがまぶしすぎました。
▽焼魚、お惣菜も
海産食品ハマダさんでは、冷凍された焼き魚や煮魚を購入することができます。
冷凍されているので、遠方のお友達や家族にも青森の魚を楽しんでもらうことができます。
手軽に食べられるので自宅ストック用にも良いですね。冷凍なのに良い匂いがしてきそうです。
虹のマートさんではお惣菜やお弁当も豊富でテンションが上がります。
郷土料理の「いがめんち」や、虹のマートといえばコレ!というすじこが入ったおにぎり。一度では買いきれないので、何度でも来たくなります。
▽専務取締役 浜田さん
今回店内を案内してくださったり、いろいろなお話を教えてくださったりと大変お世話になりました。
ご自身も関東・宮城県からのUターンで弘前市に戻ってきたそうです。
虹のマート内では「生花 ヒロサキフラワースタンド」というお花屋さんでもあります。
こちらのお花屋さんも珍しいお花や植物がたくさんあり、とってもかわいかったです。
SNSも精力的に発信されているので、InstagramやFacebookもぜひのぞいてみてください。
Instagram https://www.instagram.com/nijinomart/?hl=ja
Facebook https://www.facebook.com/nijima100
ネット通販や宅配などが多く流通している中、対面販売に今なおこだわり続けている虹のマートさん。
コロナ渦でもそれほど売り上げを落とすことなく乗り切ることができたそうです。なぜ対面販売にこだわるのか、今回お買い物をしたりお話を聞いたりしながらなんとなくわかるような気がしました。
人に会うだけで、少し話すだけで、社会とつながっているような気がするのです。それがふらっと外に出て買い物するだけで得られる、笑顔がある場所に行くだけで笑顔になれる、買い物以上の価値がそこにはあるような気がします。こんな素敵な場所が地元にはあるんだよ、ということを子どもたちの世代にも伝えていきたいなと思いました。
今回お話を聞きながらお店を回ることができて、本当に楽しかったのです。
ホームページ(http://www.nijinomart.com/)に載っている「目指すのは、津軽の食の過去から未来へ。100年続く百年市場です。」という言葉が染み渡ります。
地元の方々に愛され続ける虹のマートさんへ、旬のお魚や野菜、温かい人たちに出会いに行ってみませんか?
イベント名 | 虹のマート 百年続く市場を目指して |