青森市民の憩いの場である「合浦公園」。
皆さんは「合浦」の意味をご存知でしょうか?
北浜にあたる地域が上磯、東卒都浜が下磯と称され、その接合点が合浦と呼ばれた。合浦は、狭義には接合点、現在の青森市合浦を指すが、広義には、外浜・北浜一帯を指す。 角川日本地名大辞典2 青森県(角川書店 1985)260頁
接合点に出来た公園は、全国でも珍しい海浜公園。1938(昭和3)年には、海水浴場が作られるなど、青森市民の憩いの場として愛されています。
実は、かの偉人たちが、合浦公園の良さを詩にしており、園内に歌碑が残されています。
その数、なんと31個。
例えばこちら。
清く正しく美事に希望の大世界を進み抜く 棟方志功
生前、合浦公園へスケッチに通っていたという棟方志功。
公園から得るインスピレーションは、世界的画家に育て上げる、物凄い力を宿しているのでしょう。
他にもたくさんの石碑がある合浦公園ですが、併設されている海水浴場は青森市内屈指の海スポット!
青森の海について、あの詩人が詩にしていました。
船に酔ひてやさしくなれる いもうとの眼を見ゆ 津軽の海を思へば
石川啄木
歌集「一握の砂」に収録されている石川啄木の詩。
この詩を詠んだ当時、啄木は青函連絡船に乗って、青森の海を航行中でした。
啄木もきっと、津軽の海の接合点・合浦の海を渡っていたのかもしれませんね…。
そんな海水浴場ですが、今年はコロナ渦の影響で、一時は海開きが危ぶまれましたが、通常通り開設されました。
この日の青森市は曇りがちながらも、気温は30℃を超えていました。
公園エリアはねっとりしたような暑さでしたが、海エリアは海風が気持ちよかったです。
私にモデル並のプロポーションと水着があれば泳ぎたかったのですが、持っていないので、砂浜を散歩することにしました。
私が訪れた日(8月某日)は、例年に比べて人だかりが少ない印象を持ちましたが、活気はいつもどおり。
海の家も開いており、バーベキューをやっている方もいました。
沖では、ヨットが航海していました。
こちらは、青森市の造船会社。
合浦沖から見えるこの景色、夕焼けをバックにすると映えそうです(個人的感想)。
ちなみにこの会社は、主に巡視船や漁船を造っています。
海水浴場と公園の境目。
なんだかとてもジブリっぽい。
合浦公園と聞くと、どうしても花見の名所のイメージが強かったのですが、夏は夏でまた違う顔を見せてくれる公園だと感じました。
海水浴場のある公園ってとてつもなく贅沢なスポットだと再認識。合浦公園の楽しみ方は無限大ですね。
今回の取材で、海と緑の自然に触れて、身も心もリフレッシュされました。
合浦公園はいいぞ。
・合浦公園
青森県青森市合浦2-17-50
交通アクセス:青森市営バス「合浦公園前」下車
・角川日本地名大辞典 2 青森県(1985、角川書店)
・棟方志功記念館Twitter
志功さんがスケッチに通っていた合浦公園には、棟方志功詞・書による青少年健全育成祈願碑「清く高く美事に希望の大世界を進み抜く」が建てられています。
合浦公園には31も石碑があるんです‼️
青森市民の皆さん、ご存知でしたか?👀#棟方志功 #石碑 #合浦公園 pic.twitter.com/MMIRtG3BQr— 棟方志功記念館 (@munakatashiko_k) April 26, 2018
・パークメンテ青い森グループ 合浦公園石碑紹介
http://www.park-mente.jp/park1-1.html
・あおもり歴史トリビア
https://www.library.city.aomori.aomori.jp/aomoricity_history/trivia/203-/206.pdf
イベント名 | 偉人たちが愛した合浦公園 |
文章を書いたりナレーションしたりしている無職。
「青森で面白い活動をしているヒト・モノ・コト」をテーマに執筆しています。
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note:https://note.com/kiri_nijikura