レポート
2019.09.11

十和田市「つり具 BELLWOOD」へ突撃取材!「楽しむ機会を提供する人」の目線から見た釣りとは!?

青森県内の海には様々な「海スポット」が存在し、マリンスポーツはもちろんですが「海釣り」を楽しむ方々にとっては最高の場所が多数存在します。

これまで「趣味として釣りを楽しんでいる人」は何人かご紹介させていただきましたが、では「釣りを楽しむ機会を提供する人」の目線から見た釣りとは、果たしてどのようなものなのだろう?と思いました。

そこで今回は、釣りが大好きな皆さんの為に日々奮闘されている「地元で評判の釣り道具屋さん」を取材してまいりました!!

■「つり具 BELLWOOD」

今回お邪魔させていただきましたのは、青森県十和田市の釣り道具屋さん「つり具 BELLWOOD」。「北里大学 十和田キャンパス」のすぐ目の前にあるお店なので、初めての方もすぐに見つけられる立地です。

現在の場所で開業されて今年で5年目のBELLWOODさん。お店の中は床から天井まで、所狭しと釣り道具が並んでおります。

経営者の鈴木さんご夫妻にお話を伺うと、常連のお客様方は海で「投げ釣り」や「おかっぱり」を楽しみ、本格的な方は「シーバス」を狙う為にルアーをたくさん集めている方もいらっしゃるそうです。

また、お客さんたちやお店が主催する釣り大会も定期的に開かれているそうです。今年も「カレイ釣り大会 」が5月と6月で場所を変えて開催され、それぞれ30名近くのお客様が参加され、釣りを楽しまれたそうです。

お店とお客様たちの仲がとても良く実にアットホームな雰囲気だということが、この短時間でも伝わってきました!!

■「釣りの魅力」とは?

鈴木さんご夫妻にお話を伺った中で興味深かったのが、一言で「釣り」と言っても考え方や楽しみ方が実に様々だ、ということでした。

例えば我々日本人は、釣り場に着くとすぐに釣りの道具を出し、釣りを始めることが常識になっていたりもします。しかし例えばお客様たちの中にいらっしゃる、日本在住のアメリカ人の方などは、まず釣り場に着いたら椅子とテーブルを出し、コーヒーを飲んで一服。それから準備をしてゆっくり釣りを開始するという、実に優雅な時間の使い方をされるそうです。

「海釣りだけではなく、青森県や東北の場合は川や渓流の釣りもまた、楽しい時間を過ごせることも特徴」とおっしゃる鈴木さん。釣りというと中高年の趣味、という印象も強いかもしれませんが、近年のアウトドアブームの影響もあり、5年くらい前から10〜30代の若者たちの間でも、釣り人が増えてきたように感じるそうです。

お隣、秋田県の川で「鮎釣り大会」が開催された時には、業界屈指の実力者の方も来場され、本当にたくさん方が釣りを楽しまれたそうです。

「せっかくこの東北の恵まれた自然環境があるわけですから、あまりアウトドアをされない方でもぜひ、海でも山でも自然の中で遊ぶことを楽しんでもらいたいですよね。でもその自然に触れるきっかけとして釣りが存在するなら、とても嬉しいです」とおっしゃる鈴木さん。

なるほど、確かにその通り、と私も何度も頷いてしまいました。

■「楽しむ機会を提供する人」としての「釣り」とは?

さて、今回一番お聞きしたかった「釣りを楽しむ機会を提供する人」つまり「プロの釣り道具屋」さんから見た釣りとはどのような場所なのでしょう? お聞きしてみました。

鈴木さんご夫妻自身も、お店の定休日には必ずと言っていいほど釣りに行かれるそうです。奥さんの千賀子さんに「釣りとは何ですか?」と単刀直入にお聞きすると「本能」という答えがズバリ返ってきました。

「釣りって、単に魚を取りに行くだけの行為じゃないんです。自分で道具を選んで、自分で仕掛けを作る。その一つひとつが勉強であり、勉強したことを実践してみる。その繰り返しです。その全ての行為を自分の責任でやる。つまり自分との戦いなんですよね。でもそれって、釣りだけじゃなくて日常生活全てに当てはまることなんだって、私も釣りを通して気がつくことができました」とおっしゃる千賀子さん。

いやいや、素晴らしい。自分の責任で何でも実践してみる。そしてそれを反復する。意外と難しい行為ですよね。

旦那さんの潤さんもにも同じ質問をしたところ、やはり「楽しみであり勉強」ということでした。

「自分にとっての釣りは、半分は楽しみであり、もう半分は仕事です。お客様たちに釣りという楽しみを提供する為には、最低でも皆さんの3倍以上、釣りに関して勉強しないといけないと思ってます。もちろん失敗することだって多いですが、自分自身の失敗が多ければ多いほど、お客様たちにアドバイスできることが増えるわけです。またお客様方と一緒に釣りをしに行く時にも、怪我のない安全な釣りを楽しんでもらうための気配りも大切です。それができる為には、自分自身が現場で余裕を持てないといけない。まずは皆さんに楽しんでもらう為に、自分がたくさん勉強していかないと」という、とても尊敬できるお答えをいただきました。

「でも、こんなことを言ってると釣りってとても敷居が高い趣味だと思われそうですが、全然そんなことないですよ」とおっしゃる鈴木さん。

「釣りを全くやったことないのだけど、何となくやってみたい。でも何から揃えればいいのか」という入門者の方でも大歓迎で、まずはうちの店のレンタルロッド(釣竿)で釣りを楽しんでみてほしいですね。それでももし釣りを本格的にやってみたくなったら、ご予算に応じた最適な道具を選ぶお手伝いをさせていただきます!」

そうおっしゃる鈴木さんご夫妻の笑顔に、私も久しぶりに海釣りしてみたいなとワクワクしました!

プロの釣り道具屋さんにとっての釣りは、私たちよりも何倍もたくさんの事を勉強して失敗するという、まさに自分との戦いだったりもします。でもたくさんのこと経験するから、誰かに優しくアドバイスできるし、相手の立場になって考えてあげることができるのでしょうね。

とても力強い信念をお持ちの鈴木さんご夫妻のお店に今回はお邪魔できて、私自身も非常に勉強になりました。 本当にどうもありがとうございました!!

・つり具 BELLWOOD<ベルウッド>

〒034-0022 青森県十和田市東22番町25-23
TEL.0176-51-6179  FAX.0176-51-6180

公式ホームページはこちら

イベント詳細

イベント名十和田市「つり具 BELLWOOD」へ突撃取材!「楽しむ機会を提供する人」の目線から見た釣りとは!?

レポーター紹介

ハリヤマ カズキ

「海と日本プロジェクトin青森県」の特派員として、フォトグラファー&ライター活動をしている。海のことを考えると眠れないのは海のせい? 

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