レポート
2020.10.05

Uターンして三八釣り部を作った話。

八戸にUターンしてから、この地域に暮らすいろんな人に会う中で、釣りを趣味とする人の多さに驚いた。海の町育ちの私も子どもの頃から少しばかり釣りをして育ったが、そんなの比べ物にならないくらい熱心で、プロのような人がたくさんいるのだ。

そんな人たちを私は勝手に「釣りプロさん」と呼んでいるのだが、釣りプロさんの車の中はだいたい竿や釣り道具でいっぱいだし、スマホに潮の流れが分かるアプリを入れているし、昼でも夜でも、仕事帰りでも休みの日でも、チャンスがあればどこかに釣りに出かけている。

そんな釣りプロさんの情熱に触れているうちになんだか盛り上がってしまい、勢いで「三八釣り部」を結成してしまった。八戸周辺に暮らす釣りプロさんたちと、それに巻き込まれてしまった素人たちで、今は総勢14人になっている。1回目の部活動はまだ寒さが残る春先だった。釣りプロさんたちの中にド素人の私を混ぜていただき海に釣りに出かけた。私が子どもの頃に使っていたものよりもずっと軽くて、ずっと性能がいい竿を借りて、一緒に釣りをさせてもらった。たくさんサポートしてもらい、なんとか1匹釣りあげることができた。

それから何度か、釣りプロさんたちと一緒に釣りに行かせてもらった。みなさんはいろいろと熱心に教えてくれるのだが、どっちかというと海を眺めている方が好きな私は、当然ながらまったく上達しない。なんなら釣れなくてもいいやくらいに思っているので、釣り部発起人としては失格かもしれない。しかし、釣りプロさんたちが楽しく釣りしてもらえたらそれでいいし、その様子を眺めているのが好きなのだ。とはいえ、こんな私でも釣れた時の感触はやっぱり嬉しいものがある。

三八釣り部にはメッセージをやりとりするスレッドがあり、その日の海の状況や、釣果や、さばいた魚の料理写真まで、様々な情報がアップされる。素人にはよく分からない言葉が飛び交うスレッドをただ眺めているのだが、ここまでの情熱を注げる趣味があるというのは楽しいし幸せなことだ。

こんな書き方をしていると、釣りプロさんたちは釣りばっかりしているような印象を与えてしまうかもしれないが、実はみんな仕事熱心で多忙な日々を送る人たちである。仕事と趣味のバランスを取りながら暮らしている。ちなみに、八戸、階上、三沢周辺に出没することが多いようだ。少し車を走らせて、夏泊が釣り場としてはとてもいいらしい(私は未経験ですが)。1泊2日の釣りキャンプを楽しんでいる釣りプロさんもいる。個人的には佐井村で釣りキャンプをするという夢を諦めきれずに持ち続けている。発起人のクセにすでに幽霊部員なので、もう少し積極的になってみようかと思っている。

イベント詳細

イベント名Uターンして三八釣り部を作った話。

レポーター紹介

イチエ

青森県八戸市出身・在住。
大学進学を機に八戸を離れ、盛岡・山形・仙台・名古屋・岐阜に暮らし、2016年秋に地元八戸市へUターン。青森県内の移住交流事業、婚活事業等の企画運営、大学生の実践型インターンシップや社会人の兼業コーディネートに携わる。また、八戸サバ嬢(三八地域)、南部Guild(南部町、三戸町)、ふるさとの家保存会(五戸)などこの地域のまちづくりにも関わりながら、「好きな町で好きな人と楽しく暮らす」を実践中。
趣味は旅に出ること。これまで訪問した国は47か国。

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