レポート
2024.08.16

下北半島の海の幸、風間浦村のふのりを食べてみた!

太平洋、むつ湾、津軽海峡と3つの海に囲まれている下北半島。海流や性質もそれぞれ異なるため、さまざまな海のいきものたちが暮らしています。また、青森県は白神山地や八甲田山など、多くの山々に囲まれた土地です。その山から流れ込むミネラル豊富な水が、良質なプランクトンの源となり、海のいきものたちの栄養につながっています。青森県の海の幸がおいしい理由は、いまも残されているこの大自然のおかげなのです。

下北半島の海の幸といえば、大間のマグロや海峡サーモンなどが有名ですよね。ほかにもイカやウニ、ホヤやホタテなど多くの海の幸が漁獲されています。

これだけの海の幸にあふれている下北半島ですが、忘れてはいけないのが風間浦村のふのりです。青森県の郷土料理、貝焼き味噌にもはいっていることが多いですよね。

今回はそんな風間浦村で実際にふのりを購入し、食べてみることにしました。店員さんに聞いたおいしい食べ方や調理方法も詳しく書いています。この記事を読んだあなたは、きっと風間浦村のふのりを食べたくなることでしょう。

風間浦村とは

風間浦村は青森県下北半島北部に位置し、海岸にそって細長いかたちをしています。なんと村の約96%が山林・原野という自然に囲まれた村です。

昔から漁業が盛んな地であり、硫黄温泉が湧きあがる下風呂温泉とよばれる温泉街もあることから、漁業や観光業により発展してきました。

別名「ゆかい村」ともよばれているそうです。「湯」と「海」で、身も心も解きほぐしてもらいたいという意味が込められているのだとか。

風間浦村では、アンコウが獲れることでも有名です。風間浦沖の急な崖による地形は、アンコウの好漁場となっていて「風間浦」としてブランド化されています。

また、イカがよく釣れる村でもあり、イカ釣り漁船の漁火(いさりび)が夏の夕方から夜にかけて多く見られます。ちょうどいまの時期はイカのシーズンなので、見られるかもしれません。

ふのり養殖発祥の地?

そんな風間浦村は、ふのり養殖発祥の地でもあります。

さかのぼること明治初期頃、海産問屋のは下風呂の船着場を改善するため、改修工事をおこないました。護岸や防波堤工事は、すべて手作業だったそうです。

翌年、その捨石に数えきれないほどのふのりが付着していることを発見した佐賀平之丞は、ふのりの養殖法を発案し築き上げていきました。現在では、青森県内のみならず全国でこのふのり養殖法が採用されています。

2月下旬頃からはじまるふのり収穫は、地元の漁師たちがすべて手摘みでおこなっています。下北半島の冬の厳しい寒さと、津軽海峡の海岸線である風間浦村の地形は、ふのりを養殖するのに最適な条件です。そのため、あまり手を加えることなく勝手に育ってくれるそうですよ。

「ふのりちゃん」でさまざまな海藻を購入

風間浦村のふのりは、産地直売所「ふのりちゃん」で1年をとおして購入することができます。海藻自体はスーパーにも売っていますが、風間浦村産のふのりはなかなかお目にかかることはできません。

普段から海藻大好きなわたしはワクワクで入店。たくさんの海藻が陳列されているなか、お目当てのふのりを無事ゲットできました。そのほかには、めずらしいまつもとはじめて見た塩蔵もずくを購入。

とくにこの「塩蔵もずく」は、未開封の場合冷蔵庫で半年以上ももつそうです!

(使用前に写真を撮ることを忘れて半分しかはいっていませんが……。もともとは袋いっぱいにはいっています。)

もずくにはしょっぱいイメージがなかったので、塩漬けできることに驚きました。

ふのりちゃんの店員さんがいうには、ふのりはお味噌汁やてんぷらにして食べるとおいしいとのこと。料理初心者のわたしは、お味噌汁を作ることにしました。

ふのりはお味噌汁、もずくはしょうがポン酢で

購入した乾燥ふのりは、お味噌汁で使う場合、水でもどす必要がないそうです。お味噌汁を作る工程で、ほかの具材と一緒に食べたい分だけぱっといれるだけで完成します。この簡単さは、乾燥ふのりならではですね。いつものお味噌汁にいれるだけで、すこし贅沢な気持ちになります。

塩蔵もずくは、しょうがポン酢でいただきました。

戻し方も簡単で、ボールにもずくがつかるくらいの水をいれ、5分ほど放置します。

そのあと2~3回ざるにあけて水洗いをし、水気を切って好きな調味料で味付けしたら完成です。

ほかにも、もずくスープやもずく酢などでもおいしくいただけますよ。ガスや包丁を使用しないので、お子さんと一緒に料理する際も安心です。

ふのりももずくも、しっかりとした味わいと新鮮な食感で大満足でした。調理方法も簡単だとわかったので、今後は定期的に食べようと思います。

魚だけではない下北半島海の幸の魅力

わかめや昆布などを食べる方は多いかと思いますが、ふのりやもずく、まつもといった海藻類は、なかなか食べたことがない方が多いのではないでしょうか。海藻は健康や美容にもよく、もずく酢なんかは暑い日でもスッキリと食べられます。

ふのりが採れるシーズンになると、地元の漁師と行くふのり採り体験ツアーも開催されています。

あなたもぜひ、風間浦村のふのりを食べてみてくださいね。

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