青森県八戸市は、東北でも有数の港町として有名です。近年では全国最大級の朝市「館鼻岸壁朝市」が注目され、まさに「海の街」として成長を重ね、その勢いは留まることを知りません。
そんな八戸市で近年「パワースポット」として大人気の「蕪島」があります。今回はその蕪島と、八戸市といえば見逃せない巨大市場「八食センター」をご紹介いたします。
八戸市の鮫駅から海沿いへ車で向かうと、「ミャアミャア」というウミネコの鳴声と、小さな島が視界に入ります。ウミネコの繁殖地として「国の天然記念物」にも指定されている「蕪島(かぶしま)」と呼ばれる地です。
ウミネコたち毎年、春先から秋まで飛来し、ここで子育てを行います。実際に足を運んでみると本当にすごいウミネコの数。こんなにウミネコがいるのは、全国でも蕪島だけではないでしょうか? 蕪島周辺に生息するウミネコの数は「3~4万羽」と言われているそうです。子育てが最盛期を迎える夏には島がウミネコで埋め尽くされるとのこと。
八戸市では古くから、ウミネコは漁場を教えてくれる「蕪島神社」の「弁財天の使者」として大切に扱われてきたそうです。漁業、海運の重大拠点として栄えてきた巨大な八戸市の歴史を見守るかのように、ウミネコたちはここで繁殖をしてきたのでしょう。
しかし、これほどの数のウミネコがいるので、もちろん「フン」の数も相当なものです。が、蕪島は近年「海のパワースポット」として人気が高まっているのだとか?
恐らく「フン」を「ウン=運」とかけているのでしょう。わざとウミネコ達が舞う方へ突撃していく人もいるとか?
そういえば私も過去に、ウミネコに運をつけられたことがありました。もっとも蕪島ではなく函館フェリー埠頭のウミネコでしが。それ以来、ウミネコは私にとっての天敵・・・いや、悪友のようなものだと思っております。
というわけで、運をつけてくれるウミネコが見られるパワースポットとして、蕪島へ一度足を運んでみるのも良いのではないでしょうか?
そんな蕪島がパワースポットと呼ばれる理由が、もう一つあります。それは数々の天災に負けず、現代に残った島だということが挙げられます。
何と言っても2011年3月の東日本大震災。マグニチュード9の怪力で引き起こされた大津波は八戸市の沿岸部を飲み込みました。蕪島ももちろん被害を受け、浸水深は最大で5.3mまで達したそうです。
島周辺のアスファルトが根こそぎめくれ上がるほどの大被害を受けましたが、現在はほぼ全面的に復旧しました。山手に再建されたトイレの壁には、東日本大震災の大津波の高さを記録するプレートが掲げられております。
せっかく再建した蕪島ですが、今度は2015年に蕪嶋神社が火災で全焼してしまいます。島の頂にある神社が炎に包まれている映像をニュースで見た時は、思わず涙が溢れてしまうほどショッキングでした。
蕪島神社は2018年現在もまだ再建工事中です。そして蕪島島内(頂上)及び蕪島前広場の一部への立入が制限されていますが、2019年末から2020年頃までには再建できる予定とのことです。
数々の天災をうけても尚、立ち上がろうとする蕪島。これぞ真の、海のパワースポットと言っても過言ではないでしょう。
そして八戸市といえば、八戸フェリーふ頭にもほど近い河原木地区にある「八食センター」もぜひ訪れて頂きたいスポットです。
八食センターは「青森県八戸のなんでも揃うでっかい市場!」をスローガンに、八戸沖で獲れた海の幸を中心とした様々な海産物が揃う巨大な市場です。
市場だから新鮮な素材ばかりが揃い、場内には「七厘村」という、市場内で買った魚介類やお肉などをその場で焼いて食べられるコーナーもあります。
また、 場内のレストランコーナーにあるお寿司屋さんでは、寿司がテイクアウトできるコーナーもあります。これなら近くの「種差海岸」や、北海道苫小牧行きの「シルバーフェリー」の中でも新鮮な海の幸を食べられますので嬉しいですね。
数々の天災に負けず、ウミネコたちの繁殖地、パワースポットとして有名な蕪島。そして港町らしい活気が溢れる巨大市場の八食センター。
海と共に歩み、これからも海と共に生きていく街、八戸市に行く際はぜひ、これらのスポットを訪れてみてくださいね!
イベント名 | 数々の天災にも負けない海のパワースポット「蕪島」と巨大市場「八食センター」を巡る八戸市の旅! |
海が大好き。魚介類も大好き。3つの海に囲まれた青森県内を旅し、写真撮影と取材に情熱をかける男。海のことを考えると夜も眠れない