青森県と北海道は、今でこそ青函トンネルを走る新幹線で結ばれるようになりました。しかし昭和の末期までは「青函連絡船(せいかんれんらくせん)」という船が、本州と北海道を結ぶ「人々の足」として切っても切れない重要な役割を果たしていたのです。
今回は青森市の海を語る上では絶対に欠かせない「青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸」、そして青森市の海の幸を贅沢に楽しめる「のっけ丼」をご紹介させていただきます。
昭和末期までの青森駅といえば、駅前にはりんご市場が立ち並び、青函連絡船に乗船して北へ向かう人々、そして北海道から本州へやってきた人々が常に溢れておりました。出会いと別れが入り混じる、海で繋がれた絆。そんな青函連絡船の歴史を今に伝えるのが「青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸」です。
青函連絡船は1988年まで約80年間にわたり、青森市の青森港と北海道の函館港を往復しておりました。80年という長い歴史の中で、約1億6千万人の乗客と2億5千万トンの貨物を運んだとのことです。
2018年現在では、青森市と函館市を結ぶ「津軽海峡フェリー」や「青函フェリー」でバイクや車、トラックなどが運ばれます。しかし青函連絡船は青森駅から線路を走り電車をそのまま積んで函館へ渡ったのです。このように列車を積んで海を渡る船というものは世界的に見ても大変珍しく、非常に貴重な存在であったとのこと。
当時を知っている人にとっては懐かしい話であり、私のように知らない人にとっては「そうなの!?」と驚いてしまう話ですよね。
そんな青函連絡船として活躍した八甲田丸は、船内が青函連絡船当時のままで現存されて見学ができます。世界的にも珍しい列車ごと船内に積み込むシステムも、八甲田丸1階の「車両甲板」で見ることができますし、かつての「グリーン船室」や「船長室」や「発電機室」なども実際に歩いて見ることができます。
こんなにじっくりと、船の中を観察できるミュージアムって、なかなか珍しいのではないでしょうか? 連絡船が廃止になって30年以上が経ちますが、船内が当時のまま維持されているのは本当に貴重です。まるで今にもこのまま八甲田丸が発進して、函館に向かってしまうのではないか? というくらい、船内は綺麗に維持されているのです。
青森の海を楽しむためにも、青函連絡船の歴史をしっかり学ぶためにも、とっても貴重な施設ですし、もっと海が身近に感じられるすばらしいミュージアムだと思います。
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八甲田丸から徒歩20分圏内にある、青森市古川地区の「青森魚菜センター」にも、青森の海を語る上では欠かせないグルメがあります。
こちら「青森魚菜センター」内で食べられる有名な海のグルメは「のっけ丼」というものです。
青森魚菜センターは、青森市の台所との呼ばれた古川地区でも有数の市場として知られているスポット。 毎日多くのお客さんで賑わっております。
市場内には十数店舗のお店が並び、海の幸も大量に並び、目移りしてしまいます。
この市場を歩いていると、「一口サイズ」で売られているお刺身などが目につくと思います。 これらが「のっけ丼」用の具材になるのです。
市場内にある「丼」というのぼりがあるお店でどんぶりにご飯を持ってもらい、それを持って市場内を歩き回り、好きな具材を好きなだけ買ってご飯にのっけてもらう。 このようにして作るオリジナルの海鮮丼が「のっけ丼」です。
「刺身は苦手!!」という人もご心配なく。市場内には焼き魚やフライなんかも売られてますので、それらを乗せたものも「のっけ丼」として食べることができるのです。
自分好みの新鮮で美味しい海の幸を、市場内で楽しみながら味わえるのは最高ですね。やはり青森県が海に囲まれた県だからこそできる、とっても美味しい海のグルメでした!
画像出典:https://blogs.yahoo.co.jp/ko_tengu22/16952804.html
イベント名 | 青森市の海といったら「八甲田丸」と「のっけ丼」を語らずにはいられない!!語らせてくれ!! |
海が大好き。魚介類も大好き。3つの海に囲まれた青森県内を旅し、写真撮影と取材に情熱をかける男。海のことを考えると夜も眠れない