青森の海岸線には、それぞれ異なる顔を持つ魅力的な漁師町がいくつもあります。
津軽海峡の荒波が育むマグロ、冷たい日本海が鍛え上げたヒラメ、穏やかな陸奥湾が養ってくれたホタテ。
そこで水揚げされる新鮮な魚介は、まさに海の宝石です。
また地域の人々が一体となって盛り上がる伝統的なお祭りは、訪れる人の心を惹きつけてやみません。
では、青森には一体どんな漁師町があるのでしょうか。
今回は、青森の海をぶらり旅・海の幸と祭りに心癒される青森の漁師町3選について、どこよりもわかりやすくご紹介します。
現在、青森には90の漁港があります。
青森は、三方を海に囲まれた地理的特性から、古くから漁業が盛んな地域です。
その豊かな海が育む水産資源を支えるのが、県内に点在する多数の漁港です。
青森は全国的に見ても非常に多くの漁港を擁しています。
漁港といえば、漁師町です。
漁師町は親から子へ、子から孫へと何世代にもわたって、さまざまな経験則が受け継がれてきた歴史があります。
また漁師町において、祭りは単なる年中行事ではありません。
それは、海の恵みへの感謝、大漁の祈願、そして海の安全を願う、地域の人々の深い信仰と絆の象徴です。
これからも地域全体で盛り上げて、次の世代にもこの大切な文化と伝統を繋いでいくことが期待されています。
漁師町が持つ独自の魅力、人々の温かさ、そして豊かな海の恵みは、訪れる人々を魅了し、未来へ向けた活気ある地域づくりへと繋がっていくことでしょう。
次の章から青森の海の有名な漁師町についてご紹介します。
青森の1つ目の漁師町は大間町です。
大間町は津軽海峡に面している漁師町です。
場所は下北半島の最北端に位置し、天気の良い日には、津軽海峡を挟んで北海道を肉眼で見ることができます。
本州最北端の自治体でもあります。
大間町は「大間まぐろ」で有名な漁師町です。
特に一本釣りで漁獲される天然の本マグロは、「黒いダイヤ」とも称され、毎年豊洲市場の初競りでは高値で落札されることで全国的に知られています。
大間崎沖の漁場は、複数の海流が流れ込むため良質なプランクトンが豊富で、上質で脂の乗ったマグロが育つとされています。
大間町でおすすめの料理は「大間まぐろ」を使った各種料理です。
特におすすめは大間まぐろ丼です。
大間まぐろは、とろけるような脂の甘みが特徴で、赤身、中トロ、大トロと、色々な部位を乗せた「三色丼」がおすすめです。
しょうゆを少しかけてご飯と一緒に食べると、ご飯とマグロの旨みが混ざり合って、もう止まりません。
大間町のお祭りは毎年「海の日」(7月第3月曜日)に開催される「大漁祈願祭・天妃様行列」です。
海上操業の安全と豊漁を祈願する神事です。
色とりどりの大漁旗をひるがえした漁船が一斉に海へ繰り出し、沖合いで神楽が奉納されます。
青森の2つ目の漁師町は鰺ヶ沢町です。
鰺ヶ沢町は日本海に面している漁師町です。
場所は津軽半島の西側に位置し、目の前は日本海、後ろには世界遺産の白神山地が広がっています。
鯵ヶ沢町は「ヒラメ」で有名な漁師町です。
津軽西海岸の海は、冬には特に水温が低くなります。
この冷たい海で育つヒラメは、運動量が多くなるため、身がキュッと引き締まり、歯ごたえが抜群です。
新鮮な刺身で食べると、そのプリプリとした食感を存分に味わえます。
鯵ヶ沢町でおすすめの料理は「ヒラメ」を使った各種料理です。
名物料理は新鮮なヒラメを、特製の「漬けダレ」に漬け込んで、温かいご飯の上にのせた「ヒラメのづけ丼」です。
醤油ベースの甘辛いタレがヒラメの旨みを引き立てて、ご飯が進みます。
ワサビをちょっと溶かして食べると、さらに美味しさが引き立ちます。
鯵ヶ沢町のお祭りは、4年に一度行われる「白八幡宮例大祭」です。
江戸時代に大阪と北海道を日本海まわりで結んだ北前船が由来の祭りで、京都の祇園祭の流れをくむことから、通称「津軽の京祭り」といわれています。
まさに4年に一度、鯵ヶ沢町は歴史絵巻の中の町になります。
青森の3つ目の漁師町は平内町です。
平内町は陸奥湾に面している漁師町です。
平内町は青森県の丁度中央に位置し、夏泊半島の大半を占めており、西側は青森市、東側は野辺地町(のへじまち)に隣接しています。
平内町は「ホタテ」で有名な漁師町です。
なんと平内町は、現在養殖ホタテの生産量が青森県内でトップクラスであることから「ホタテの町」として知られています。
その理由は陸奥湾は波が穏やかで、周りの山々から栄養豊富な水が流れ込むため、ホタテが育つのに最高の環境だからです。
平内町でおすすめの料理は「ホタテ」を使った各種料理です。
特におすすめは焼きホタテで、プリップリの身を焼くと、甘みがギュッと凝縮されて、香ばしい香りがたまらない一品です。
バター醤油で焼けばご飯にもお酒にも最高に合います。
平内町でのお祭りは、毎年8月後半に行われる「ひらない夏まつり」です。
メインは地元の人たちによるパフォーマンスですが、演歌歌手やものまねシンガーなどのゲストが訪れることがあります。