レポート

青森の海とアマモとの秘密を探れ!~あおもりアマモ調査団~を開催しました!

amamoevent2023-16

一般社団法人海と日本プロジェクトin青森県は、海に生息する海草「アマモ」について理解を深めてもらうと、2023年7月22日(土)~7月23日(日)の2日間、「青森の海とアマモとの秘密を探れ!~あおもりアマモ調査団~」を開催いたしました。

このイベントは、次世代に豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

イベント概要

・開催概要:青森県はアマモの生息面積日本一を誇る、全国有数の生息地です。しかし現在、沿岸の埋め立 てや波消しブロック設置の影響により、青森の海でアマモが生息する「アマモ場」が減ってい ます。アマモの減少は青森の重要な資源である水産物の減少にもつながることから、一刻も早 く防がなければなりません。調査団の活動を通して、子どもたちに「青森の海におけるアマモ の重要性」を認識してもらい、「“アマモ場”を守るためのきっかけ作り」を行いたいと考えて います。
・日程 :2023年7月22日(土)~23日(日)
・開催場所:青森県むつ市(むつ市海と森ふれあい体験館、脇野沢漁港、むつ市中央公民館)
・参加人数:計19名
・協力団体:むつ市海と森ふれあい体験館・川内町漁業協同組合・脇野沢村漁業協同組合・むつ市中央公民館・大湊海軍コロッケ普及会事務局・志田内海株式会社・青森山田高校・青森工業高校・スパウッド観光ホテル
・後援 :むつ市教育委員会

海の生き物にとってとても重要な役割を果たしている「アマモ」

調査団が最初に話を聞いたのは、県内でアマモの研究・保護活動に取り組む志田内海株式会社の会長、志田 崇さん。志田さんからは、アマモの歴史や種類、アマモが海の中で果たしている役割などについて教えてもらいました。重要な役割をはたしているアマモについて、子どもたちは志田さんのお話しに熱心に耳を傾けていました。

その後、会場付近の海に移動し、実際に、アマモ場(アマモの生息場所)に生息する生き物の観察を行いました。アマモ場付近に予め仕掛けた漁網を揚げてみると、中からはカニやエビ、貝のほか、ウグイやハゼ、カレイの稚魚なども網にかかっていて、子どもたちは大喜び。アマモ場の付近には多くの海の生き物が生息していることを体感していました。

びっくり!アマモの種は…クサい!?

志田さんから、陸奥湾ではこの30年で約4,800ヘクタールのアマモ場が無くなっている現状と共に、種子によって繁殖するアマモは、海底に注射器で種子をまくと、どんどん繁殖していき、アマモ場の復活につながっていくことを学んだ子どもたち。その後手渡されたのは″アマモの種”。実際に触ってみたり、においを嗅いだりして、種子がどのような物かを確かめていました。においを嗅いだ子どもたちからは「臭い!」「生ごみのにおいがする」などといった回答がたくさん上がりました。実はアマモの種子には硫黄の成分が含まれていて、悪臭を放っているのだそうです。アマモの知られざる一面を知った子どもたちでした。

アマモを守る「竜宮礁」とは?

アマモを学び、保護する活動を続けている青森工業高校の生徒たち。高校生たちが、長年続けている「竜宮礁」の設置活動について子どもたちに向けて講義を行いました。漁業からアマモの生育を守るために設置されているもので、子どもたちからは、「竜宮礁にはどんな魚がいるのか」「なぜ竜宮礁という名前なのか」など質問が相次ぎ、高校生たちも真剣に答えていました。

SUP・カヤックで海の上からアマモをみよう

一日目の最後は、透明なSUP(スタンドアップパドル)とカヤックに乗り、海の上からアマモ場を観察しました。海と森ふれあい体験館のスタッフに漕ぎ方を教わった子どもたちは、これまでの学びを踏まえて陸奥湾の中へ。自分の目で海の底に生えるアマモを見て、アマモをより身近に感じていました。

陸奥湾の海をさらに深く知ろう!

2日目は、さらに西に移動して下北半島の端、むつ市脇野沢にある脇野沢漁港を見学。その日水揚げされた魚を見学しました。この日はブリや大型のヒラメ、タイやアワビ、アンコウなど幅広い魚種が上がっていました。漁師さんからは、昔と比べて獲れる魚種が変わってきているという話もあり、海の変化を知ることができました。

脇野沢漁港見学の後半では陸奥湾で水揚げされたホタテの「ほやき(殻むき)」作業を体験。家で食べるホタテがどのように捌かれているのか、実際に、自分の手で体験し確かめていました。

海の恵みをコロッケに!「大湊海軍コロッケ」作りに挑戦!

海の恵みに触れた子どもたちは、その海の幸を使った料理に挑戦しました。作るのは下北名物「大湊海軍コロッケ」。牛脂で揚げたコロッケの中にホタテを取り入れたスペシャルメニューです。調理指導に青森山田高校調理科の梅田 弥昇彦先生と生徒4人に協力していただき、美味しいランチを完成させました。子どもたちは海の恵みに感謝しながら、手作りのコロッケの味を堪能していました。

アマモが育つ豊かな陸奥湾を多くの人に知ってもらいたい! 2日間の学びを発表!

イベントの集大成は、これまでの学びの総まとめ。これまでに学んだことを1枚の絵に表したほか、4つの班に分かれて学習の成果を発表しました。子どもたちが発表した成果物は、今後大湊海軍コロッケの商品パッケージになるなど、多くの人に今回の学びを発信することになります。

子どもが作ったアマモ新聞

参加した子ども・保護者からの声

・アマモが陸奥湾の波を弱くしてくれる働きを知ることができて良かった(小5男子)
・アマモの役割をみんなに広められるようにちゃんと覚えたい(小6女子)
・初めてアマモを食べてみたが、甘くてびっくりした(小6男子)
・イベントが大好きな内容だったので修学旅行より楽しかった(小6女子)
・自分自身も興味のあるイベントだったので、帰ってきた娘から学んだことをたくさん聞きたい(保護者)

イベント名青森の海とアマモとの秘密を探れ!~あおもりアマモ調査団~を開催しました!
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