引用元:AC
青森の海ではどんな「地魚」が獲れるのかご存じですか?
青森は日本海、太平洋、津軽海峡の3つの海に囲まれた県です。
そのため豊かな漁場が多く存在します。
では、青森ではどんな地魚が獲れるのでしょうか。
今回は青森の漁師直伝・青森の海で獲れる地魚8選について、どこよりもわかりやすくご紹介します。
地魚とは、その地方の沿岸で獲れた魚のことです。
基本的には地域の海で獲れた「天然の魚」のことをいいます。
またその地域の漁港で水揚げされた魚のことでもあります。
もともと冷蔵技術や輸送手段がなかった頃は、魚は地産地消だったので地魚という言葉はありませんでした。
地魚という言葉が使われるようになったのは養殖魚や輸入魚が台頭してからです。
地魚という言葉は、地元産の天然魚ということと、その時期の「旬の魚」を連想させるために使われるようになりました。
青森の海が日本有数の豊かな漁場である理由は次の通りです。
1⃣日本海、太平洋、津軽海峡の3つの海に囲まれているから
2⃣暖流と寒流がぶつかり合う潮目ではプランクトンが発生し、多くの魚が集まる場所があるから
3⃣周囲を陸で囲まれ、大きなシケが少ない陸奥湾があるから
4⃣青森の海は岸線が約796kmもあるから
5⃣暖流にのって北上してくる大量の魚群、寒流にのって南下してくる大量の魚群があるから
ちなみに青森県の平成23年の漁獲量は全国7位です。
次の章から青森の海で獲れる地魚についてご紹介します。
1つ目は本マグロです。
本マグロとは通称名で、正式名称は「クロマグロ」といいます。
クロマグロはマグロの中で王様といわれる最高級品です。
クロマグロの旬は冬で、とろけるような脂身の大トロ、酸味がありさっぱりした赤身が特徴です。
1⃣本マグロが水揚げされる港
本マグロが水揚げされる港は深浦・下前・小泊・龍飛・三厩・大間です。
2⃣青森で本マグロを使った料理
青森で本マグロを使った料理は「深浦マグロステーキ丼」です。
特徴は天然本マグロを刺身、片面焼き、両面焼きの3つの食べ方で楽しめることです。
2つ目はノドグロです。
ノドグロとは通称名で、正式名称を「アカムツ」といいます。
のどが黒いことからノドグロといわれています。
ちなみに白身の高級魚です。
1⃣ノドグロが水揚げされる港
ノドグロが水揚げされる港は八戸港です。
2⃣青森でノドグロを使った料理
青森でノドグロを使った料理は「じゃっぱ汁」です。
じゃっぱ汁とは、魚のアラ・骨・内臓に野菜を一緒に煮込んだ料理です。
味噌味、または塩味があります。
3つ目はホタテです。
ホタテとは、正式名称「ホタテ貝」といいます。
青森のホタテは、旨み・甘みが濃厚です。
1⃣ホタテが水揚げされる港
ホタテが水揚げされる港は川内港です。
川内港は下北半島南側中央部の陸奥湾にあります。
2⃣青森でホタテを使った料理
青森でホタテを使った料理は「ホタテフライ」です。
ホタテはフライにすることによって、旨味成分が身に閉じ込められ、甘味と磯の香が強くなり、刺し身よりもおいしくなります。
4つ目はヤリイカです。
ヤリイカとは、槍のように尖ったヒレを持つイカのことです。
ヤリイカは別名「冬いか」と呼ばれています。
1⃣ヤリイカが水揚げされる地域
ヤリイカが水揚げされる地域は八戸市、鰺ヶ沢町、深浦町、中泊町、むつ市、東通村、佐井村などです。
2⃣青森でヤリイカを使った料理
青森でヤリイカを使った料理は「いかのごろみそ煮」です。
いかのごろみそ煮とは、イカの内臓まで使った味噌煮込み料理のことです。
5つ目はウニです。
ウニとは棘皮(きょくひ)動物の一種です。
棘皮動物とは身体が殻や棘で覆われている動物のことです。
ウニの他に棘皮動物にはヒトデ、ナマコ、ウミユリなどがいます。
1⃣ウニが水揚げされる地域
ウニが水揚げされる地域は佐井村、大間町、風間浦村、むつ市、東通村、六ヶ所村、八戸市、階上町などです。
2⃣青森でウニを使った料理
青森でウニを使った料理は「いちご煮」です。
いちご煮とはウニとアワビの潮汁のことです。
6つ目はひらめです。
ひらめとは平べったい形をしていることが名前の由来の魚です。
青森では「あおば」や「てっくい」とも呼ばれています。
1⃣ひらめが水揚げされる港
ひらめが水揚げされる港は八戸港です。
2⃣青森でひらめを使った料理
青森でひらめを使った料理は「ひらめのムニエル」です。
ひらめのムニエルとは、ひらめに下味を付け、小麦粉でまぶし、バターで焼いた料理のことです。
3⃣ひらめは県魚
青森県ではひらめは1987年(昭和62年)から県魚に制定されました。
7つ目はトゲクリガニです。
トゲクリガニとはクリガニ科の仲間です
1⃣トゲクリガニが水揚げされる地域
トゲクリガニが水揚げされる地域は外ヶ浜町(蟹田)、蓬田村、青森市、平内町、野辺地町、横浜町、むつ市などです。
2⃣青森でトゲクリガニを使った料理
青森でトゲクリガニを使った料理は「トゲクリガニの茹で料理」です。
トゲクリガニの茹で料理は足から身を引き出して食べたり、カニ味噌と和えて食べたりできます。
3⃣トゲクリガニは春に盛んに食べられる
トゲクリガニは青森では「花見ガニ」「桜ガニ」といわれ、お花見の時期の春に盛んに食べられます。
8つ目はアンコウです。
アンコウとは、深海魚のことです。
特徴はメスは体長1〜2mほどですが、オスは1/10の10〜20cmくらいしかありません。
1⃣アンコウが水揚げされる港
アンコウが水揚げされる港は、下北半島北部の風間浦村にある下風呂・易国間・蛇浦の漁港です。
風間浦村ではあんこう料理が食べられます。
2⃣青森でアンコウを使った料理
青森でアンコウを使った料理は「あんこう鍋」です。
あんこう鍋とは、あんこうを丸ごと使い、あん肝、味噌、野菜を一緒に煮込んだ料理です。
今回は青森の漁師直伝・青森の海で獲れる地魚8選についてご紹介しました。
青森の海はさまざまな魚介類が獲れる地魚の宝庫です。
また獲れたての新鮮な地魚を使った郷土料理も味わえます。
もし青森の海を訪れた時には、ぜひ青森の海で獲れた地魚を堪能してみてはいかがでしょうか。