レポート
2023.01.20

白鳥の飛来地、浅所海岸

浅所海岸は平内町、夏泊半島の東の麓に位置しています。

ここは白鳥の飛来地として有名で、全国で唯一、白鳥の天然記念物として指定されています。

毎年10月中旬から3月下旬まで、一日あたり約1300羽もの白鳥を見ることができるとのこと。

今回は浅所海岸と、白鳥に関する平内町の取り組みについてご紹介します!

【概要】
〇〒039-3311 青森県東津軽郡平内町福館雷電岸
〇小湊駅より車で約10分
〇青森駅より車で約50分
〇駐車場あり(雷電宮駐車場)

■天然記念物、小湊のハクチョウ

浅所海岸の白鳥は、「小湊のハクチョウおよびその飛来地」として文化財指定されています。その登録理由として、浅所海岸が世界的に珍しい白鳥の群生地であり、学術上極めて有益であること、交通や周囲の環境がほかの飛来地よりはるかに良いことが挙げられています。

白鳥の中でも、浅所海岸に渡来するのはオオハクチョウという種です。オオハクチョウはユーラシア大陸北部やアイスランドで繁殖して、冬季になるとイギリス、スイス、朝鮮半島などで超冬するのだそう。冷たい雪の色に浮かぶ羽毛の温かい白濁色、きりっと鋭いくちばしは、いつ見てもうっとりするほど美しいです…

また白鳥は夏に卵を産み、ふ化してから2、3か月で飛べるようになりますが、子供のうちはまだ羽毛が灰色で、大人と同じ色になるまでには2年ほどかかります。浅所海岸では、生まれたばかりの小さな赤ちゃん白鳥にも会うことができます。 体はちょうどアヒルと同じくらい。とてもかわいいです!

青森県観光情報サイトより オオハクチョウ

浅所海岸には、白鳥を24時間365日観察できるライブカメラがあります。 ライブカメラのHPでは1時間ごとに浅所海岸の写真がアップロードされていて、なかなか浅所海岸へ足を運べない方はもちろん、これから行く予定がある方も、白鳥の様子を確認してから向かうことができます。 視聴はこちらから:

https://www.sizenken.biodic.go.jp/view_hour.php?no=75&year=2022&mon=12&day=31

2インターネット自然研究所 ライブカメラ

3インターネット自然研究所 ライブカメラ

■浅所海岸周辺

文化財指定理由にもある通り、浅所海岸はアクセスのしやすさが魅力です。

浅所海岸の駐車場にもなっている雷電宮というお寺は、文字通り雷の神様が祭ってあります。これは降雷大杉という、町民を雷から守ったと言われている大木に由来しているそうです。ちなみに、小湊小学校の校歌でも「雷電宮の五百枝杉」と歌われています。

そんな雷の神様の使いは浅所海岸に降り立つ白鳥です。時は戦国時代末期、南部勢が襲来した際に、この地の城主が雷電宮に戦勝祈願をしたところ、数千羽の白鳥がやってきました。

その羽音を南部軍が津軽軍の援軍が来たと勘違いして、戦うことなく引き上げていってしまったといいます。

それから白鳥は町民の守り神として大切にされるようになったのだとか。

さらに海岸の真横には白い鳥という喫茶店があります。林の真ん中にぽつんとある佇まいは、なにやらミステリアスな雰囲気を醸し出しています・・・

営業中と書かれたのぼりとタペストリーは年中かかっています。ここではコーヒーのほかに軽食もいただけるのだそう。

私の母曰く、来店する場合は一度お店へ連絡を入れるといいのだとか。

4喫茶店 白い鳥 

■盛り上がる白鳥イベント

浅所海岸が位置している平内町では、白鳥に関する様々なイベントを開催しています。

数あるイベントの中でも、一番人気なのは「ハクチョウのまちフォトコンテスト」です。

飛来地の景観や白鳥の表情を収めた写真を応募し、受賞すると、記念品として平内町の特産品や平内町の宿泊施設利用券がもらえます。趣味のためのみならず、このコンテストのために、早朝から海岸へ出かけるフォトグラファーも少なくありません。

部門は「小湊のハクチョウおよびその飛来地部門」、「町外にいるハクチョウ部門」、「平内町又は町外(撮影地問わず)のハクチョウ部門」の3つが用意されています。 高校生以下は撮影地に関係なく、どこからでも応募が可能ですので、気軽に応募することができます。

【ハクチョウのまちフォトコンテスト】
〇募集期間10月~翌年1月
〇応募無料
〇募集要項:

http://www.town.hiranai.aomori.jp/index.cfm/8,17298,c,html/17298/20220913-171348.pdf

〇過去の受賞作品はこちらからご覧ください:

https://www.town.hiranai.aomori.jp/sp/index.cfm/8,17298,73,271,html

また、ボランティアガイドの方々によるツアーも実施されていて、白鳥の生態、浅所海岸に残る伝説などを聞きながら散策することができます。

モデルコースは30分・20分・10分コースの3つが用意されており、どのコースでも雷電宮と浅所海岸を見学することができます。

【ツアー概要】
〇ツアー期間12月中旬~翌年3月中旬
〇平日・土・日の10:00~15:00(年末年始は除く)
〇無料
〇5日前までにお申し込みください

そのほかにも、白鳥に関する基調講演やトークセッションを聞くことができる「ハクチョウのまちシンポジウム」等も開催されています。浅所海岸に訪れる際は、併せてイベントもチェックしてみると、より楽しい旅になること間違いなしです!

日本に、そして世界に誇れる浅所海岸の白鳥。 白鳥のイベントが盛りだくさんな平内町。その美しさを、さまざまな形で堪能してみてはいかがでしょうか?

\ 記事をシェアしよう /
X LINE ニュースを共有

関連リンク

外ヶ浜町 平舘 だしの王様『焼き干し』
レポート
2024.11.30

外ヶ浜町 平舘 だしの王様『焼き干し』

海の見えるカフェで味わう 四季折々の海
レポート
2024.11.30

海の見えるカフェで味わう 四季折々の海

ページ内トップへ